
買付が通らないのはなぜ?購入申込みを断られる理由と対策|西宮
買付は早い者勝ちじゃない。差がつくのは、出す前の準備です。
西宮北口、夙川、甲子園口。気に入った物件に買付(購入申込み)を出した翌日、「他に申込みが入っていまして」と連絡が来る。そんな経験をされた方は、少なくありません。
本当に他の申込みがあるのか。自分たちの条件が悪かったのか。待つべきか、次を探すべきか。共働きで内見の時間をやりくりしていたなら、なおさら気持ちが落ち着きませんよね。
結論から言うと、買付は売買契約ではなく、最後に選ぶのは売主さんです。ピット不動産(兵庫県西宮市)では、宅地建物取引士・二級建築士・2級FP技能士の資格を持つ望美(松本望美)が、買付の前後のご相談に対応しています。この記事では、断られる理由を5つに分けて、二番手のときの動き方と、出す前の準備をお伝えします。
- 法律上の位置づけ:買付が売買契約にならない理由
- 断られる5つのケース:買主側でできること・できないこと
- 確かめ方:「他に申込みあり」と言われたときの確認方法
- 準備5つ:二番手でも慌てない、買付前の動き方
こんな方に向いています
- 買付を出したのに、断られた方・返事が来ない方
- 人気エリアで、申込みが重なりやすい物件を検討中の方
- これから初めて買付を出す方
- 買付は契約の成立ではなく、売主さんが条件を見て選ぶ段階の書類です
- 断られる理由は5つ。買主側で動けるものと、動けないものがあります
- 事前審査・値引きの根拠・待つ期限を決めておくと、二番手でも動きやすくなります
目次
買付(購入申込み)を出すと売買契約になる?宅建士が法律上の位置づけを解説
結論から言うと、買付を出しても売買契約にはなりません。買付証明書は「この条件で買いたいです」と売主さんに伝える書類で、取引の中で生まれた商慣習です。法律で必ず作ると決められた書類ではなく、提出の義務もありません。家探し全体の流れは、LINE相談から引き渡しまでの購入の流れもあわせてご覧ください。
買付証明書は「買いたい意思表示」。契約の成立ではない
裁判例でも、買付証明書は不動産を将来買いたい希望を示すものにすぎず、それだけでは売買契約は成立しないという考え方が示されています。売主さんから売渡承諾書が出ていても、契約書を交わす前なら、契約成立とまでは認められにくい傾向があります。つまり買付の段階は、買主さんにも売主さんにも、拘束力が弱い段階です。
ただし、契約が成立していなくても、不誠実な対応をした側が責任を問われることはあります。条件調整が進んでからの急な撤回は、損害賠償の話になることもあるため、軽い気持ちで出さないのが安心です。個別の判断は、弁護士さんにご確認ください。
「先に出した人が優先」は法律ではなく慣習
買付は、先に出した人から順に交渉するのが一般的です。ただ、これは慣習で、法律のルールではありません。売主さんは、価格だけでなく、手付金や引渡し時期、ローンの確度なども見て決めます。だから、一番手でも、条件の良い申込みが後から来ればそちらに決まることはあり得ます。逆に、二番手でも、一番手の話が流れれば順番が回ってきます。
なお、売主さんが直接販売する新築などは、不動産会社の仲介が入らない形になります。気になる方は、新築を売主から直接買う場合の仲介手数料の記事もご覧ください。
申込みがあったことは、売主さんへ報告する決まりがある
ここは法律で決まっています。売主さんから販売を任された不動産会社(媒介契約を結んだ会社)は、売買の申込みがあったら、遅滞なく売主さんに報告しなければなりません(宅地建物取引業法34条の2第8項)。条文には、売主さんの希望に合う申込みだけを報告する、といった限定はありません。一般媒介でも専任媒介でも同じです。(参考:e-Gov法令検索「宅地建物取引業法」)
| 項目 | 位置づけ |
|---|---|
| 申込みがあったら売主へ遅滞なく報告 | 法律で決まっている(宅建業法34条の2第8項) |
| 買付証明書を必ず出す | 決まりはない(商慣習) |
| 買付証明書の提出だけで売買契約が成立 | 成立しない(裁判例の考え方) |
| 先に出した人が優先 | 慣習(法律の定めはない) |
買付が通らない・断られる5つのケースと、買主ができること
結論から言うと、断られる理由は5つに分けられます。自分がどれに近いかを見ると、打てる手が見えてきます。
ケース1:先に別の申込みが入っている
いちばん多いパターンです。先に買付が出ていて、交渉が進んでいる状態です。買主側ではどうにもできませんが、待ち方で差がつきます。待ち方は、後半の準備でお伝えします。
ケース2:条件がより良い申込みがある
先着でも、価格・手付金・引渡し時期・ローンの確度で、より良い申込みがあれば、そちらが選ばれることがあります。売主さんの正当な判断です。買主側にできるのは、自分の条件を整えることです。
ケース3:売主さんの意向(売り止め・価格見直し・家族で相談中)
「やっぱり価格を見直したい」「住み替え先が決まらない」「家族で話し合いたい」など、売主さんの都合で受けられないケースです。法令違反ではなく、売主さんの意向です。時間をおいて、再度確認する形になります。
ケース4:買主側の条件が合っていない
次のような理由で、見送られることもあります。ここは、買主側で改善できる余地が大きい部分です。
- ローンの事前審査が済んでいない
- 値引き幅が大きく、根拠が示されていない
- 希望の引渡し時期が、売主さんの都合と合わない
- 手付金の額やローン特約の期限が、売主さんの不安材料になる
ケース5:実際の状況と、聞いた説明が違う可能性
多くの不動産会社は、誠実に対応しています。そのうえで、買付が売主さんに届いていない、あるいは申込みがないのに「申込みあり」と案内されている、という可能性もゼロとは言い切れません。確かめ方は、次の章でお伝えします。
宅地建物取引士の望美(松本望美)は、買取再販のデベロッパーで売主側にいた経験があります。その立場から見ても、売主さんが見ているのは価格だけとは限りません。手付金や引渡し時期、ローンの確度まで含めて、「この人なら安心」と思えるかどうかを見ていることも多いです。
| ケース | よくある理由 | 買主側でできること |
|---|---|---|
| 1 先行申込みあり | 先に買付が出て交渉中 | 待つ期限を決める/並行して検討する |
| 2 条件が良い申込みあり | 価格・手付金・時期・融資の確度 | 条件を見直して再提示する |
| 3 売主の意向 | 売り止め・価格見直し・家族相談中 | 時間をおいて再確認する |
| 4 買主側の条件不足 | 事前審査未了・値引き根拠なし等 | 事前審査・根拠・時期を整える |
| 5 状況が不明確 | 申込みが届いていない可能性など | 仲介会社に取引状況の確認を頼む |
「他に申込みあり」は本当?レインズの取引状況を確認する方法
結論から言うと、買主さんが自分でレインズを見ることはできません。ただ、仲介会社を通じて取引状況を確かめる方法があります。
専任・専属専任の物件は、取引状況が3種類で登録される
レインズ(REINS)は、不動産会社だけが使える物件情報システムです。売主さんが不動産会社と「専任媒介」か「専属専任媒介」の契約を結ぶと、物件がレインズに登録されます。そのとき、取引状況を次の3つから選んで登録します。この機能は2016年から運用されてきましたが、2025年1月1日から、不動産会社への登録義務になりました。
| 取引状況 | 意味 |
|---|---|
| 公開中 | 他の不動産会社からの問い合わせを受け付けている状態 |
| 書面による購入申込みあり | 不動産会社が、書面による購入申込みを受けている状態 |
| 売主都合で一時紹介停止中 | 売主さんの事情で、一時的に物件を紹介できない状態 |
売主さんは、不動産会社から受け取る登録証明書の二次元コードから、売主専用画面にアクセスして状況を確認できます。国土交通省も、売主さんが取引状況を確認することを呼びかけています。(参考:国土交通省「不動産取引に関するお知らせ」)
買主は、買付を出した仲介会社に確認してもらうのが近道
買主さんは、レインズを見られません。確認したいときは、買付を出した仲介会社に「この物件の取引状況を教えてもらえますか」と聞きましょう。疑うトーンより、「状況を知っておきたい」という聞き方のほうが、関係を保ちながら進められます。
実際の変更が、レインズ上に反映されるまで、2日程度かかることもあります。確認した日付と表示を、メモしておくと、経緯を整理しやすくなります。
ポータルサイトに載っているのに、案内そのものを断られる場合は、別の整理が必要です。パターン別に、「抜き」と「囲い込み」の違いの記事にまとめています。
一般媒介の物件は、登録義務の対象外。でも報告義務は同じ
一般媒介の物件は、レインズへの登録義務や、取引状況の登録義務の対象ではありません。ただし、申込みがあったときに売主さんへ報告する義務は、先ほどと同じです。取引状況を確認できないときは、仲介会社に「申込みは売主さんに伝わっていますか」と、まず聞いてみましょう。
※法令や運用は変更される場合があります(2026年10月時点)。法律の個別判断は、弁護士等の専門家にご確認ください。
よくあるご相談パターン:Tさんご夫婦の場合(仮名・再構成)
Tさん(夫37歳・妻35歳/共働き/子ども1人/世帯年収900万円台)
甲子園口で中古戸建てを探していたTさんご夫婦は、内見のあとに買付を出しましたが、「先に申込みが入っている」と言われ、二番手になりました。ここで慌てなかったのが、ご夫婦のよかったところです。待つ間に、ローンの事前審査の承認を取り、希望の引渡し時期と、譲れる条件・譲れない条件を整理しました。一番手の方との話が条件面で折り合わず、順番が回ってきたときには、すぐに返事ができたそうです。ただし、このようにうまくいくとは限らず、そのまま先行の方に決まることもあります。準備があれば、どちらでも次の動きが早くなる、という点が大事です。
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「申込みあり」と言われたまま、動けていませんか?
状況の整理から、LINEで一緒に確認できます
物件URLでも、状況の確認だけでもOK。気になる物件は、他社で内覧される前に一度ご相談ください。
二番手になっても慌てない?買付前にやる準備5つ【宅建士・FPの視点】
結論から言うと、準備の差は「出す前」に決まります。宅地建物取引士・2級FP技能士の資格を持つ望美の視点で、5つにまとめました。
1 ローンの事前審査を先に済ませる
売主さんにとって、「この人は本当に買えるのか」は最大の関心事のひとつです。事前審査の承認が取れていれば、申込みの信頼度は大きく上がります。事前審査と本審査は別物ですが、ローンの確度を示す材料になります。審査に通りにくい人の特徴は、住宅ローン審査に落ちる人の特徴の記事で整理しています。
2 値引きは根拠とセットで
値引きをお願いするときは、「なぜその金額なのか」を言葉にできると通りやすくなります。たとえば、近隣の成約事例との比較や、補修が必要な箇所の見積もりです。端数のカット程度なのか、大きく下げたいのかで、売主さんの受け取り方も変わります。根拠のない大幅な値引きは、断られる要因になりやすい部分です。
3 価格以外の条件も武器にする
手付金の額、引渡しの時期、残置物の扱い、ローン特約の期限。価格以外の条件を、売主さんの都合に合わせられると、申込みの魅力が上がります。ローン特約の期限や、解除の書面の扱いは、ローン特約の期限と書面の記事で詳しくまとめています。
4 二番手で待つなら、期限と連絡方法を決める
二番手になったら、「いつまでに連絡がなければ、他の物件を進める」という期限を、仲介会社と共有しておきます。待つこと自体は悪くありません。ただ、待ち続けて他の候補を逃すのはもったいないです。連絡方法(LINEか電話かなど)も決めておくと、忙しい共働きでも見落としが減ります。
5 取り下げはできるが、慎重に
契約前であれば、買付の取り下げ自体は可能とされています。ただ、条件調整が進んでからの急な撤回は、売主さんの信頼を損ね、トラブルになることもあります。迷いがあるうちは、出す前に条件を整理する時間をとるほうが、結果的に安心です。
買付を出す前のセルフチェック
買付を出す前に、次の5つを確認してみてください。
- チェック①:ローンの事前審査の承認を取ってから、買付を出している
- チェック②:価格交渉の根拠を、言葉にできる
- チェック③:価格以外で、譲れる条件・譲れない条件を決めている
- チェック④:二番手になったときの「待つ期限」を、仲介会社と決めている
- チェック⑤:「申込みあり」と言われたとき、取引状況の確認を頼める関係がある
3つ以上チェックが付かなかった方は、出す前に条件を整理するほうが安心です。LINEで状況をお聞きして、一緒に整理することもできます。
買付が通らないときのよくある質問
契約が成立する前であれば、取り下げ自体は可能とされています。
ただし、条件調整が進んだあとの急な撤回は、信頼を損ねたり、責任を問われたりする可能性があります。個別の判断は、弁護士さんにご確認ください。
あり得ます。先に出した人が優先されるのは慣習で、法律の定めではないからです。
売主さんは、価格や手付金、引渡し時期、ローンの確度などを見て決めます。一番手でも、条件を整えておくことが大切です。
買主さんご自身は、レインズを見られません。買付を出した仲介会社に、取引状況の確認を頼むのが近道です。
専任・専属専任の物件は、取引状況の登録が2025年1月から義務になっています。(参考:国土交通省「不動産取引に関するお知らせ」)
一律の目安はありません。仲介会社と相談して、「いつまでに連絡がなければ他を進める」という期限を決めておくのが安心です。
待つ間に、ローンの事前審査や条件の整理を進めておくと、順番が回ってきたときに動きやすくなります。
はい、できます。ピット不動産(兵庫県西宮市)では、宅地建物取引士・二級建築士・2級FP技能士の資格を持つ望美が、西宮北口・夙川・甲子園口をはじめ、芦屋・宝塚・尼崎・伊丹など阪神間の物件の買付前のご相談に対応しています。
最初の相談はLINEやZoomで対応可能です。内見・契約・銀行手続きは対面で行います。
あなたのケースは?
個別の状況はLINEで気軽にご相談ください。最初は匿名OK・しつこい営業なし・相談無料です。
まとめ
- 買付は契約ではない:最後に選ぶのは売主さんです
- 先着順は慣習:法律の定めではありません。申込みを売主さんへ報告する義務は、法律で決まっています
- 状況が気になったら:仲介会社に、取引状況の確認を頼みましょう
- 準備は出す前に:事前審査・値引きの根拠・譲れる条件・待つ期限を決めておくと、二番手でも慌てません
- ピット不動産:ピット不動産(兵庫県西宮市)では、宅地建物取引士・二級建築士・2級FP技能士の資格を持つ望美が、阪神間の買付前後のご相談に対応しています。「損をしない家探し」を、根拠のある提案で支えます。
まず確認してほしいのは、気になっている物件の「ローンの事前審査」の状況です。ここが整っているだけで、買付の通りやすさは変わります。迷っているうちに順番を待つだけにならないよう、気軽に声をかけてください。
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買付を出す前でも、出した後でも
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